相続で農地をご所有していた地主様からのレポート
土地の活用法をNPO九州定借機構へ相談
サラリーマンである主人が、一部として5,607.67㎡(約1,700坪)の田んぼを相続しました。
主婦である私は、稲作について何もわからない状態でしたから、初心者として稲作をするための水の管理や四季の作業などを一から学び、これまで10年以上にわたって米作を行ってきました。
田植えや稲刈りなど農作業用の機械が必要な場合は、知り合いの方に委託していたのですが、数年前、その方から「もう委託は受けられない」との話があり、しばらくの間は休耕田にしていました。
折を見てはトラクターで田んぼを掘り返しては草が生えないように努めていましたが、ゴミを捨てられたり犬の糞を放置されたりすることもあって、近所に迷惑がかかることを思い、どうにかしなくてはと真剣に考えるようになりました。
広大な土地がそのままになっているので目立つらしく、不動産業者から土地の一部を「事業用地にしませんか?」「保育園を建てませんか?」などいろいろな話しがありました。
でも分筆して活用したり、売ることをしたくなかったので、こちらの意向に合う方法をなかなか見つけることが出来ませんでした。
事業用として定期借地という活用法があることは以前から知っていましたが、インターネットでNPO法人九州定期借地借家権推進機構(以後はNPO九州定借機構と省略)にアクセスしてみることにしました。
問い合わせをする際に、NPO法人であるという安心感が大きかったのと、その判断が功を奏し美しい街並みが完成しました。
ご近所の方から「土地を売ったの?」と聞かれることもしばしば。
「土地は貸しているだけ」と答えると驚いた顔をされます。
今までより明るくキレイになって近隣の方にも喜ばれていますから、相談して本当によかったと思います。
ローリスクの的確なアドバイス、業者選定も一任
問い合わせ後、さっそくNPO九州定借機構の担当者である菅原さんが来訪されました。
「分筆はしたくない」「一部分を売却することはしたくない」「初期投資などの費用をできればかけたくない」などという当方の思いをじっくりと聞いてくれました。
また、NPO九州定借機構が行っているセミナーを受ける機会が設けられており、しっかりと勉強することもできました。
定期借地について理解するとともに、相続に関することなどさまざまなことを学べてすごく役立ちました。
その後、菅原さんによって田んぼの区域が第一種低層住居専用地域であることなど緻密な調査報告がなされ、費用関係も含めて具体的な提案がありました。
「土地を定期借地として一戸建ての住宅街にしてはどうでしょうか?」というアドバイスでした。
『病院など事業用の建物を建てる場合、基礎の杭を地中深く打たないといけないので、定期借地が終わってから元に戻すのが大変です』や『一戸建てのほうが、将来、土地の相続を考えたときに分けやすいと思いますよ』など地主サイドのことを考えた細やかな配慮も信頼できました。
何度も主人と話し合いを重ね、私も一戸建ての住宅街にするのがベストと考え、業務委託契約をしました。
初期投資のないローリスクの提案に安心でき、それ以降の業者選びや街づくりなどは担当の菅原さんが責任を持って進めてくれました。
菅原さんは不動産業の経験も豊富であり、定期借地権の知識にも秀でており、心から信用できる方に出会えたことは幸いだったといえるでしょう。
固定資産税6分の1、地代滞納保証も万全
一戸建ての企画・施工・販売に携わる企業についても調べた上でしっかりとした業者選びをして、業者決定の際にその都度きちんと詳細な説明と報告がありました。
私と菅原さんと業者による話し合いが行われた後は、業者と菅原さんが進行してくれるので、煩雑さや大変さはありませんでした。
街開きに主人の代理として出席したときは、洋風な建物が連なる美しい街並みを見てワクワクしていました。
一戸建てを建築された方への定期借地権を、これまでの50年に比べて70年と思い切って長くしたのも菅原さんの提案でした。
ライフサイクルや再築年数を考慮して、三世代が安心して住める期間を設定するなど、地主だけでなく、土地を借りる方の身になって双方のメリットを追求する姿勢も大きな信頼につながりました。
一戸建て住宅街の定期借地にしてよかった点もたくさんあります。
それは、田んぼが市街化区域内だったので農地なのに固定資産税が高かったのですが、今は宅地となったのですが小規模住宅用地となっているので、固定資産税は宅地としての6分の1で済んでいます。6分の1という節税は大きな経費削減となりました。
また、地代の回収もNPO九州定借機構の会員不動産会社が行ってくれ、地代の滞納保証も付いているので、定期借地による土地活用は安定収入が望めるありがたいシステムだと思います。
私たち素人には、自分が所有している土地にどういった可能性があるのかどうかは全くわからないといっていいでしょう。
今、悩んでいらっしゃる地主の方は安心できる所に相談して、土地活用の可能性を見極めることをおすすめします。
事前に定期借地について調べ、自分たちがどういう土地利用をしたいかを伝えられるようにしておくことも必要です。
不動産や相続に関するコンサルティングが多く謳われる昨今、私の場合はNPO九州定借機構に相談したことが、現在の成功につながったと感謝しています。
※上記のお話しは、定期借地権を活用して、ご所有地を24区画の一戸建て住宅用地として有効活用された地主Aさんの奥様によるものです。(2017年10月取材)